はじめに:野菜とふれあう季節がやってくる

夏は、野菜がぐんぐん育つ季節。園庭や家庭菜園でトマトやきゅうり、ピーマンなどを育てる経験は、子どもたちにとって“生命の成長”や“食の大切さ”を学ぶ貴重な機会です。そんな野菜への興味関心をさらに広げてくれるのが、絵本の力。
この記事では、「野菜 絵本」をテーマに、育てる・収穫する・食べるという夏ならではの体験と結びついた絵本をご紹介します。園や家庭での読み聞かせにぜひ取り入れてみてください。
野菜を「育てる」楽しさに出会う絵本
『やさいのがっこう とうもろこしちゃんのながいかみ』

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作・絵:なかやみわ/白泉社
ちょっぴりおしゃれで自分の髪(=ひげ)を気にするとうもろこしちゃん。畑で仲間たちと成長していく姿が、野菜に“いのち”を感じさせてくれる一冊です。畑に出る前に読めば、野菜にも個性や気持ちがあるように感じて、大切に育てたくなるはず。
『やさいさん』

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作:tupera tupera/学研
「やさいさん やさいさん だあれ?」と土の中から顔を出す野菜たち。にんじん、ごぼう、だいこん…出てくるたびに子どもたちは大喜び! しかけ絵本なので、1〜2歳の小さなお子さんにもおすすめです。実際に畑で野菜を“ひっぱる”体験と重なると、より記憶に残る読書になります。収穫のよろこび」を味わえる絵本
「食べる」ことが好きになる絵本
『やさいのおなか』

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作:きうちかつ/福音館書店
野菜の“断面”をシルエットで見せ、「これなあに?」と問いかける構成。親子や保育士と一緒に考える楽しさがあり、クイズ形式なので盛り上がること間違いなし! 絵本を読んだ後に実際に野菜を切って見比べると、視覚と触覚がリンクして記憶に残ります。
『やさいのせなか』

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作・絵:きうちかつ/福音館書店
野菜を後ろから見た“せなか”に注目するユニークな視点。知っているはずの野菜も、こんな見方をすると全く違って見えるかも? 野菜を見る目が変わることで、興味がわき、好き嫌い克服のきっかけになる子も。
『くだもの だもの』

引用:https://m.media-amazon.com/images/I/61IRHMlJKqL._SY342_.jpg
作:石津ちひろ・山村浩二/福音館書店
野菜だけでなく、果物の擬人化も子どもたちは大好きです。言葉遊びがたっぷりで、読み聞かせにぴったり。色とりどりの果物や野菜に、自然と目が輝く子どもたちの姿が想像できます。
絵本×体験で深まる「野菜との関わり」

読み聞かせの後に「実物体験」を!
絵本を読んだあとに、実際に野菜に触れる・育てる・食べる体験を重ねることで、子どもの記憶は深くなります。たとえば、『やさいのおなか』を読んでから本物の野菜を切って観察したり、『やさいさん』のように引っこ抜く遊びをしたり。絵本は“始まりのきっかけ”として使うと効果的です。
家庭とのつながりを持つチャンスに
「今日はにんじんさんの絵本を読んだんだよ」と保護者に伝えることで、家庭でも野菜への関心が広がるきっかけになります。親子で絵本を読みながら食卓に並べてみたり、スーパーで「このお野菜、絵本に出てきたね!」と話題にできたり。保育園と家庭のつながりを強めるチャンスです。
食育にもつながる「野菜絵本」
絵本は単なる読み物ではなく、子どもの食育教材にもなり得ます。「野菜を食べる=健康によい」だけでなく、「野菜は畑から育つ命なんだ」と実感することが、食べ物を大切にする心につながります。
まとめ:夏の野菜体験を豊かにする絵本の力
夏は、子どもたちが自然とふれあい、食べ物に対する感謝の気持ちを育める季節です。野菜を育てる・収穫する・食べるという一連の流れの中に、絵本という“もうひとつの体験”を取り入れることで、感性がさらに育ちます。
「野菜 絵本」は、子どもたちの好奇心や探究心を刺激する、最良の“きっかけ”の一つ。ぜひこの夏は、絵本を通して野菜の世界にもっとワクワクする時間を届けてあげてください。
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