2歳になると、言葉がぐんと増え、感情表現も豊かになる時期。そんな成長著しい2歳児にぴったりなのが「絵本」です。
読み聞かせを通して、言葉のリズムを楽しんだり、身近な生活や気持ちに触れたりすることで、子どもたちの心の土台が育まれていきます。
今回は、保育園や家庭で役立つ「2歳におすすめの絵本」を5冊厳選してご紹介。選書のポイントや読み聞かせのコツもあわせて解説します。
2歳児にぴったりの絵本とは?

2歳の子どもたちは、「イヤイヤ期」とも呼ばれるように、自我が芽生えはじめるタイミングです。
そんな彼らに合った絵本には、以下のような特徴があります。
言葉の「くり返し」や「リズム」がある絵本が◎
同じフレーズが何度も登場する絵本は、子どもにとって心地よく、覚えやすいもの。自然に言葉を口ずさむようになります。
生活習慣や気持ちを扱った絵本もおすすめ
歯みがきやトイレ、片づけなど、日常のテーマを描いた絵本は、2歳児の理解を深め、自信にもつながります。
親しみやすい絵・キャラクターが大切
登場人物に自分を重ねたり、安心できる雰囲気の絵に惹かれたりするのもこの時期の特徴です。
2歳におすすめの絵本5選
ここでは、感情・生活・言葉など、2歳児の興味や成長にぴったりな絵本を5冊ご紹介します。
①『なきごえバス』(えがしら みちこ/PHP研究所)

引用:https://m.media-amazon.com/images/I/71Is0oj6ioL._SY342_.jpg
あらすじ:ぶーぶーバスに、わんわんバス、にゃーにゃーバス…。動物たちの鳴き声に合わせてバスがやってくる、楽しくて優しいお話。
おすすめポイント:泣き声・鳴き声のくり返しが楽しく、言葉のリズムに親しめます。途中で泣いてしまう動物も出てくるので、「泣いてるね、どうしたのかな?」など感情を読み取る力も育ちます。
読み聞かせのコツ:声のトーンを変えて読み分けたり、実際に子どもと一緒に鳴き声をマネしてみると楽しさ倍増!
②『きんぎょが にげた』(五味太郎/福音館書店)

引用:https://m.media-amazon.com/images/I/61spXMaU9XL._AC_UY218_.jpg
あらすじ:金魚鉢から逃げたきんぎょを、ページごとに探していくユーモラスなストーリー。
おすすめポイント:探す楽しさに夢中になる一冊。視覚的にも鮮やかで、集中力や観察力を自然と育みます。
読み聞かせのコツ:「どこにいるかな?」と問いかけながら、一緒に探して遊び感覚で読み進めましょう。
③『おべんとうバス』(真珠まりこ/ひさかたチャイルド)

引用:https://m.media-amazon.com/images/I/617wmzqjuRL._SY342_.jpg
あらすじ:「ハンバーグくん、どうぞ!」と呼ばれて、お弁当のおかずたちが次々にバスに乗り込んでいくお話。
おすすめポイント:食べ物やごっこ遊びが大好きな2歳児に大人気。名前を呼ばれる楽しさもあり、「〇〇ちゃんも乗る?」といったアレンジも可能。
読み聞かせのコツ:呼びかけ部分を強調して読むと、子どもたちが参加しやすくなります。
④『ぴょーん』(まつおか たつひで/ポプラ社)

引用:https://m.media-amazon.com/images/I/81JGWkgD48L._SY342_.jpg
あらすじ:「かえるが……ぴょーん!」と、さまざまな動物がジャンプする繰り返しの絵本。
おすすめポイント:体を動かすことが大好きな時期の子にぴったり。実際に「ぴょーん」とジャンプして遊びながら読めます。
読み聞かせのコツ:立ち上がって一緒に動くと、絵本が運動遊びに早変わり!
⑤『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』(くぼ まちこ/アリス館)

引用:https://m.media-amazon.com/images/I/71esp8O4QkL._SY342_.jpg
あらすじ:はみがきれっしゃが出発して、歯をピカピカにするお話。歯ブラシが電車になって、子どもの歯を大冒険します。
おすすめポイント:歯みがきを嫌がる子でも、楽しいストーリーを通して自然に興味を持てるように。
読み聞かせのコツ:「しゅっぱつしんこう!」の掛け声を一緒に言いながら読んで、生活習慣の導入にも使えます。
読み聞かせをもっと楽しくするコツ

スキンシップをとりながら楽しむ
ひざに乗せて読んだり、抱っこしながら読み聞かせることで、子どもは安心し、より集中できます。
「待ってあげる」余白がある読み方を意識
反応や言葉を返してくれる瞬間を、急がずゆっくり待ちましょう。双方向のやり取りができる貴重な時間です。
同じ絵本を何度も読むのもOK!
子どもは「知ってるお話」が大好き。繰り返し読むことで安心感や理解が深まり、新しい発見もあります。
まとめ|2歳の今だから楽しめる絵本を見つけよう
2歳は、言葉や気持ちの世界がぐんぐん広がっていく時期。
絵本はその成長をそっと支えてくれる、大切なツールです。
「楽しい!」という気持ちが出発点となって、やがて「もっと知りたい」「読んであげたい」へとつながっていきます。
保育園でも家庭でも、子どもたちに寄り添いながら、絵本のある毎日を楽しんでみてくださいね。
(執筆:元主任保育士)
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