「子どもに思いやりを育てたい」「お友だちとの関わりに悩んでいる」——そんなときに手にとりたい絵本のひとつが、人気シリーズの第一作『そらまめくんのベッド』です。
ふわふわで気持ちいい特別なベッドを持つ“そらまめくん”が、他の豆たちと関わり合いながら成長していくこの絵本は、保育園・幼稚園でも読み聞かせの定番。
子どもたちの行動や気持ちにスッと寄り添い、温かい気持ちを育てる物語として、多くの家庭でも愛されています。
この記事では、あらすじ・対象年齢・読み聞かせでのポイント・シリーズの楽しみ方まで、元主任保育士としての経験を交えて詳しく紹介します。
絵本選びに迷っている方も、すでに「そらまめくんシリーズ」が大好きな方も、ぜひ参考にしてくださいね。
☆ちなみに私もこの絵本が好きで、保育園で働いていた時によく読んでいました!
『そらまめくんのベッド』ってどんな絵本?
そらまめくんのベッド (こどものとも絵本) [ なかやみわ ]
絵本の基本情報(作者・出版社・シリーズなど)
『そらまめくんのベッド』は、なかやみわさん作の人気絵本シリーズ。出版社は小学館で、1999年の発売以来ロングセラーとして読み継がれています。
かわいらしい豆たちが主人公で、子どもたちにもすぐに親しみがわきやすい世界観が魅力です。シリーズは「そらまめくんのぼくのいちにち」「そらまめくんのあずきちゃん」など、仲間の豆たちを中心に描かれたものも多く、読めば読むほどキャラクターへの愛着が深まります。
特徴的なのは、絵の細やかさと表情の豊かさです。そらまめくんのちょっぴり得意げな顔、涙をこらえる顔、優しくなる瞬間の表情など、子どもたちが感情移入しやすい描写が豊富。読み聞かせでも自然と「このとき、どんな気持ちだったのかな?」と会話が弾みます。
あらすじをやさしく紹介
主人公のそらまめくんは、とても気持ちのいい“ふわふわのベッド”を持っています。ほかの豆たち——えだまめくん、ピーナッツくん、さやえんどうさん、グリーンピースのきょうだい——から「寝かせてほしい」と頼まれますが、そらまめくんは大事なベッドを誰にも貸しません。
そんなある日、なんとそらまめくんのベッドがなくなってしまいます。
途方に暮れながら探し回るそらまめくんを見て、友だちの豆たちは一緒にベッドを探すことに。やがてベッドは見つかり、そらまめくんは仲間たちの優しさに触れます。
最後には、お礼としてそらまめくんが初めてベッドをみんなに貸してあげる——そんな心温まる結末です。
「自分の宝物を守りたい気持ち」と、「友だちに優しくしたい気持ち」の両方を自然に感じられる、幼児期にぴったりのストーリーとなっています。
そらまめくんの魅力とは?人気の理由を解説
『そらまめくんのベッド』が長年愛され続けている理由は、子どもたちが自分の気持ちと重ね合わせやすい点にあります。
大切にしているおもちゃ、ぬいぐるみ、お気に入りの毛布…。子どもにも「絶対貸せない宝物」が必ずあります。
そらまめくんもまさにその気持ちを持っていて、最初は“貸したくない”と強く感じています。
しかし仲間との関わりの中で、そらまめくんの心が少しずつ変化していきます。この感情の変化こそが、子どもたちの共感を呼び、「また読んで!」の声につながるのです。
そらまめくんのベッド (こどものとも絵本) [ なかやみわ ]
『そらまめくんのベッド』は何歳から楽しめる?

対象年齢(2歳〜5歳)がおすすめの理由
この絵本は、2歳ごろから年長さんまで幅広く楽しめるのが特徴。
2歳〜3歳児にとっては、色鮮やかな豆たちの見た目やシンプルなストーリーラインがちょうど理解しやすい構成になっているため、読み聞かせにぴったりです。
一方、4〜5歳児になると「自分の宝物を貸したくない」「友だちが困っているから助けたい」という心の葛藤を深く理解し、自分の体験と重ねて考えることができます。
「年齢によって違う楽しみ方ができる」というのは、ロングセラー絵本ならではの魅力です。
年齢別の楽しみ方(読み聞かせ・言葉の理解・共感ポイント)
●2歳児
・豆たちのキャラクター紹介が楽しい
・そらまめくんの“ふわふわベッド”に興味津々
・ストーリー全体よりも絵の世界を楽しむ段階
●3〜4歳児
・「どうして貸してあげないのかな?」と気持ちの理解が進む
・豆たちの表情から心情を読み取れるようになる
・「自分だったらどうする?」と考えるきっかけに
●5歳児(年長)
・そらまめくんの“葛藤”に深く共感できる
・困っている友だちを助ける場面の大切さを理解
・物語の道徳的なテーマに気づける
年齢が違っても、読み手が声の抑揚やセリフを工夫すると、どの子も夢中になります。
初めての「友情」を学ぶ絵本としてぴったりなワケ
『そらまめくんのベッド』は、「貸し借り」や「思いやり」など、幼児期の人間関係でよくあるテーマを扱っています。
特に、2〜4歳の時期は“自分のもの”へのこだわりが強まる時期。誰しも、そらまめくんのように「貸せない」という気持ちを経験します。
だからこそ、絵本を通して
・気持ちの言葉
・友だちを思う気持ち
・助け合いの嬉しさ
を自然と感じられるのは、子どもにとってとても大切な体験です。
読み聞かせにおすすめ!保育園・家庭での活用ポイント

読み聞かせで盛り上がる場面
読み聞かせをする際の“魅せ場”は、そらまめくんがベッドを失くして慌てるシーン。
「どこにいっちゃったの〜?」と一緒に探すように読むと、子どもたちの表情が一気に真剣になります。
また、他の豆たちが協力してベッドを探す場面は、クラスで読み聞かせると自然と「がんばれ〜!」と声があがるほど盛り上がります。
子どもたちが共感しやすいテーマ(友情・思いやり・自分の宝物)
保育の現場では、おもちゃの取り合いや貸し借りのトラブルは日常茶飯事。
『そらまめくんのベッド』はそんな場面で、感情や行動の理解を助けてくれる“橋渡し”のような存在になります。
例えば——
・「そらまめくんも最初は貸せなかったんだよね」
・「でも、困ったときみんな助けてくれたよね」
・「どうしてあげると嬉しいかな?」
と声かけをすることで、子どもたち自身の気持ちの整理にもつながります。
特に4〜5歳児は、物語を自分の生活に結びつけて考えることが増え、思いやりの芽がグッと育つ時期。
そんなタイミングで読むと、まるでクラスの雰囲気が柔らかくなるような効果を感じることもあります。
保育園での導入例(制作・活動・導入の声かけ)
保育園・幼稚園では、絵本をテーマにした制作活動も盛んです。『そらまめくんのベッド』は、制作アイデアが広がりやすいのが大きな魅力。
【活動例】
・そらまめくんの“ふわふわベッド”を紙皿と綿で作る制作
・豆キャラクターを色画用紙で貼り絵にする
・「貸してあげる」「困っていたら助ける」など、絵本のテーマを使った簡単な劇遊び
・豆をテーマにした絵探しゲーム
導入の声かけとしては、
「みんなのお気に入りって何?」
「貸してほしいとき、どうやって言えばいい?」
など、普段の生活につなげる質問をすると、活動への興味が高まります。
そらまめくんシリーズもチェック!おすすめ関連絵本
人気のシリーズ作品一覧
『そらまめくんのベッド』が気に入ったら、他の作品もぜひ読んでほしいところ。
シリーズでは、登場キャラクターが主人公になった絵本も多く、成長や友情をテーマに描かれています。
代表的なタイトルは——
・そらまめくんのぼくのいちにち
そらまめくんのぼくのいちにち [ なかや みわ ]
・そらまめくんとめだかのこ
そらまめくんとめだかのこ (こどものとも絵本) [ なかやみわ ]
いずれも優しいストーリーで、年間を通して読み聞かせに活躍します。
季節に合わせて読みたいそらまめくん絵本
シリーズの中には、季節にぴったりの作品もあります。
例えば夏には「そらまめくんとめだかのこ」を取り入れると、水の中の世界に子どもたちが興味津々になり、季節感のある読み聞かせができます。
秋は収穫の時期とリンクして、豆の話題は生活の中でも身近になります。園庭の畑や家庭の食材とつなげて話せるのもポイントです。
初めてのシリーズ読み比べに最適
シリーズ絵本は、キャラクターの違い・性格の違いを子どもが自然に比べられるメリットがあります。
「えだまめくんはやさしいね」「あずきちゃんはがんばりやさんだよね」など、会話が広がるのが魅力。
繰り返し読むことで、登場人物への愛着が湧き、絵本の世界がより身近になります。
まとめ|『そらまめくんのベッド』は“思いやり”が育つ定番絵本
『そらまめくんのベッド』は、保育現場でも家庭でも長く読み継がれている名作です。
ただかわいいだけでなく、友情・思いやり・助け合いといった幼児期に大切なテーマがつまっており、子どもの心に自然と寄り添ってくれる絵本でもあります。
対象年齢は2歳〜5歳と幅広く、読み聞かせの場面でも活躍する一冊。
保育園での制作や活動のテーマとしても取り入れやすく、子どもたちの興味を引きつける力があります。
「そらまめくんのベッド」をきっかけに、シリーズの世界を広げていくのもおすすめです。
子どもたちの気持ちの成長に寄り添いながら、親子の時間や園での時間をより豊かにしてくれるでしょう。
そらまめくんのベッド (こどものとも絵本) [ なかやみわ ]

コメント