赤いチョッキがトレードマークの「ねずみくん」。
そのシリーズの中でも、特に人気が高いのが『ねずみくんのチョッキ』です。
1974年の発売以来、世代を超えて読み継がれてきた名作で、保育園・幼稚園でも定番の絵本として親しまれています。
この記事では、
・絵本の魅力
・保育での読み聞かせポイント
・発展活動のアイデア
・シリーズの紹介
をわかりやすくまとめました。
☆私も幼稚園の頃から大好きな絵本だったので、いまだにストーリーを覚えています。懐かしくもあり、くすっと笑える所も魅力なので紹介していきますね!
『ねずみくんのチョッキ』とは?人気シリーズの魅力を紹介
ねずみくんのチョッキ (ねずみくんの絵本 1) [ なかえ よしを ]
作者・シリーズ概要
作者はなかえよしを氏、絵は上野紀子氏。
白と赤を基調とした洗練されたイラストと、シンプルな台詞回しが特徴で、幼児でも理解しやすい構成になっています。
「ねずみくん」シリーズは、
- 優しいやりとり
- シンプルで楽しい展開
- 心に残るユーモア
が魅力で、多くの保育園・幼稚園の本棚に並ぶロングセラー絵本です。
あらすじ(ネタバレ少なめ)
赤いチョッキを着たねずみくん。
そこへぞうさん、きりんさん、さるさんなど大きな動物たちがやってきて、
「ちょっと きてみる?」とねずみくんのチョッキを次々に試着していきます。
動物が大きくなるにつれて、チョッキはどんどん伸びてしまい……?
最後にねずみくんがどんな表情を見せるのか、読み聞かせの盛り上がりポイントでもあります。
子どもに長年愛される理由
人気の理由は、どの年代の子でも楽しめる“わかりやすさ”にあります。
- 同じ言葉のくり返し
- 大小の対比が楽しいイラスト
- シンプルでテンポのよい展開
- 読み手が感情を乗せやすい短い文章
特に2〜4歳児の子どもたちからの人気が高く、何度読んでも楽しめる絵本です。
『ねずみくんのチョッキ』の魅力を深掘り

シンプルなストーリーが幼児にわかりやすい
幼児にとって、ストーリーは複雑すぎないことが大切。
動物が順番に登場し、同じ行動をくり返す構成は、絵本に慣れていない子でも理解しやすい作りです。
繰り返し表現が楽しい・先を予想しやすい
「ちょっと きてみる?」
「いいよ」と言って動物がチョッキを着てみる——。
このくり返しによって、
「次はどうなるのかな?」
「ぞうさんは着られるかな?」
と先を予想しながら楽しむことができ、読み聞かせにぴったりです。
動物たちのサイズ感と変化がユーモラス
絵本の大きな魅力は、サイズのギャップがつくるユーモア。
- ねずみくんの小ささ
- それに比べてどんどん大きい動物たち
- チョッキが伸びていくコミカルな展開
視覚的な楽しさがあり、読み聞かせでは子どもたちの笑い声が上がるシーンです。
「大切なものを手放す気持ち」が優しく描かれている
ねずみくんにとって、大切な赤いチョッキ。
それを友だちに貸す気持ち、そしてチョッキが変わってしまった時の気持ち。
幼児にとっては理解しにくい“複雑な感情”も、
絵本というシンプルな世界を通して自然に伝わります。
保育園・幼稚園での読み聞かせにおすすめの理由

年齢別で楽しみ方が広がる(2歳・3歳・4・5歳)
2歳児:
絵本の「くり返し」を純粋に楽しめる時期。
動物が出てくるたびに大盛り上がりです。
3歳児:
ストーリーを理解しながら、チョッキの変化にも注目できるようになります。
4〜5歳児:
ねずみくんの気持ちに共感する姿も見られ、
「どうして貸してあげたのかな?」などの会話が広がります。
友情・思いやりが自然に伝わる
相手を思いやる気持ち、自分の気持ちとのバランス、貸し借りの難しさなど、
幼児期に大切な“人との関わり”がテーマとして含まれており、保育で扱いやすい内容です。
子どもが参加しやすい読み聞かせポイント
読み聞かせでは、こんな工夫が効果的です。
- 動物ごとに声色を変える
- チョッキが伸びていくところで間をつくる
- 「うさぎさんは着られるかな?」
- 「どうなると思う?」と問いかける
子どもたちが自然に参加でき、物語の理解も深まります。
繰り返しを生かした問いかけ例
- 「次はだれがくると思う?」
- 「チョッキはどうなるかな?」
- 「ねずみくんはどんな気持ち?」
発達に合わせて質問を変えることで、認識力や推理の力が育ちます。
『ねずみくんのチョッキ』と連動した保育活動アイデア

① チョッキ制作(紙・フェルト・布)
ねずみくんの赤いチョッキを、子どもたちと一緒に作る活動は大人気です。
例:
- 折り紙でミニチョッキ
- フェルトにボタンを貼って制作
- クラスで大きなチョッキを作る
冬の壁面制作にも発展させやすいテーマです。
☆12月や1月などの冬の製作テーマに入れるのもおすすめです!
② 動物のサイズ比べ遊び
絵本に出てくる動物を並べて、
「だれが一番大きい?」
「チョッキは着られそう?」
と楽しむ活動です。
数や比較の概念にもつながり、認識力の育ちが見られます。
☆遊びの中に大小などを学ぶ力がついていくので、こちらもおすすめです。
③ ねずみくんごっこ遊び
- ねずみくん役
- 動物たち役
- チョッキを着てみる動作
劇遊びとして発展しやすいテーマで、クラス全体で楽しむことができます。
☆取り入れた事はないのですが、劇あそびなどにも!発表会の演目で新しいのを取り入れたいクラスにおすすめ!
④ 色・模様のチョッキデザイン遊び
赤以外のチョッキを子どもたちが自由にデザインする遊び。
- 好きな色
- リボン・ボタン
- 模様や線
制作の幅が広がり、表現力を育む活動です。
シリーズの紹介とおすすめ作品
「ねずみくん」シリーズには、保育で使いやすい絵本が多数あります。
食育やイベントなど様々なシーンで読み聞かせが出来るので、ねずみくんシリーズはいいですよ!
『ねずみくんとホットケーキ』
【送料無料】ねずみくんとホットケーキ/なかえよしを/上野紀子
ホットケーキが食べたくなる、ワクワクする展開。
『ねずみくんのクリスマス』
【送料無料】ねずみくんのクリスマス/なかえよしを/上野紀子/子供/絵本
季節の行事にもぴったり。
『ねずみくんのきもち』
ねずみくんのきもち/なかえよしを/上野紀子【3000円以上送料無料】
“気持ち”を扱ったシリーズらしい一冊。
シリーズが保育に向いている理由
- 文字が少なくテンポが良い
- イラストがわかりやすい
- 登場動物が親しみやすい
- 発達に応じて楽しめる
保育者が読み聞かせしやすい構成が揃っています。
まとめ|ねずみくんのチョッキは“気持ち”が伝わる名作絵本
『ねずみくんのチョッキ』は、
- シンプルで理解しやすい
- くり返しが楽しい
- 感情に寄り添える
- 活動に発展させやすい
という特徴があり、保育でとても使いやすい絵本です。
読み聞かせ後の会話や活動を通して、
子どもたちは“思いやり”や“気持ちの共有”を学んでいきます。
世代を超えて愛され続ける名作を、ぜひ保育に取り入れてみてください。

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