『100かいだてのいえ』ってどんな絵本?

大人気シリーズの概要
『100かいだてのいえ』は、2008年に偕成社から出版された大人気の絵本です。絵本ながら縦にめくって読むというユニークな構成で、子どもたちが夢中になる仕掛けが随所に散りばめられています。タイトルの通り、主人公が「100階建ての家」を1階ずつ登っていくストーリーで、ページをめくるごとに新しい発見があるのが最大の魅力です。
作者・岩井俊雄さんについて
作者はメディアアーティストとしても知られる岩井俊雄さん。映像や音楽を用いた表現に長けており、その感性を生かした鮮やかで緻密なイラストが特徴です。子どもだけでなく大人も思わず見入ってしまうほど細部まで描き込まれており、読み返すたびに新しい発見があります。
シリーズ展開と関連作品
『100かいだてのいえ』は大ヒットをきっかけに、以下のようなシリーズが展開されています。
- 『ちか100かいだてのいえ』(地下に潜る物語)
- 『うみの100かいだてのいえ』(海の中を進む物語)
- 『そらの100かいだてのいえ』(空高く登る物語)
- 『もりの100かいだてのいえ』(森をテーマにした物語)
どの作品も「数える楽しさ」「次は何が出てくるの?」というワクワク感を存分に味わえる内容になっており、シリーズで揃えて読む家庭も多いです。
☆ちなみに私が働いていた保育園でも園児たちに大人気の絵本でしたよ!好みが分かれるのですが、『ちか100かいだてのいえ』が結構人気だったのが印象的でした。
あらすじと読み進め方の楽しみ

100階まで登っていく主人公の冒険
物語の主人公は、手紙を受け取った男の子「トチくん」。その手紙に導かれ、彼は不思議な「100かいだてのいえ」を訪れます。1階から順に登っていき、各階にはさまざまな生き物が住んでいます。
ページをめくるごとに現れるユニークな住人たち
1階にはネズミ、10階にはカエル、20階にはクモ……と、階ごとに違う動物や虫たちが暮らしています。それぞれの階には住人の生活が細かく描かれていて、「何をしているのかな?」「どんなお部屋かな?」と子どもの好奇心を刺激します。
子どもが夢中になる「縦読み」の仕掛け
この絵本の最大の特徴は、縦にめくっていくというスタイルです。ページを上にめくるごとにトチくんがどんどん階段を登っていく感覚を味わえるため、子どもたちは自然と「次は?次は?」と夢中になってページを進めます。通常の絵本にはない体験ができるので、飽きずに何度も楽しめるのです。
対象年齢と読み聞かせのポイント

何歳から楽しめる?おすすめの対象年齢
『100かいだてのいえ』は、3歳頃から小学校低学年まで幅広い年齢層におすすめです。
- 3〜4歳:絵を眺めながら動物の名前を知ったり、数を数えるきっかけに。
- 5〜6歳:ストーリーを理解しながら「次の階には何があるのかな?」と想像を膨らませる楽しみ方。
- 小学校低学年:自分で読んで達成感を得られるうえ、数の学習や読解力にもつながります。
読み聞かせで盛り上がる工夫
読み聞かせをするときは、階数を強調して「○○階だよ!」と声に抑揚をつけると子どもたちがより楽しめます。また、登場する生き物の鳴き声を一緒に真似したり、「次は誰のお部屋かな?」と問いかけながら読むと、子どもが積極的に物語に参加できます。
繰り返し楽しめる理由とは
100階すべてに個性的なシーンがあるため、読むたびに「前は気づかなかった!」という新しい発見が見つかります。細かいイラストの中には遊び心が散りばめられており、親子で一緒に探すことで会話が広がります。リピート性の高さが、長年愛され続ける理由のひとつです。
『100かいだてのいえ』の魅力と活用アイデア

数字や数え方を学ぶきっかけに
「1階、2階、3階…」と数を追いながら読むことで、自然に数字の順序や数え方を身につけられます。特に就学前の子どもにとっては、楽しく数に触れる絶好の教材となります。
想像力や空想の広がりを育む
階ごとに異なる住人や部屋のデザインは、子どもの想像力を大きく刺激します。「もし自分だったら、どんな部屋に住みたい?」と問いかけることで、自由な発想や表現力を育むことができます。
保育園・幼稚園での読み聞かせや製作活動との相性
保育園や幼稚園の現場でも人気の高い絵本です。読み聞かせだけでなく、製作活動にも発展させやすいのが特徴。たとえば、画用紙を重ねて「オリジナルの〇階建ての家」を作ったり、好きな動物を描いて貼ることで、自分だけの物語を作れます。集団で取り組むと友達同士の交流も深まります。
まとめ
『100かいだてのいえ』は親子で楽しめる大人気絵本
『100かいだてのいえ』は、ただ読むだけでなく「数を学ぶ」「想像を広げる」「親子の会話を増やす」といった多彩な魅力を持つ絵本です。シンプルでありながら奥が深く、シリーズで楽しむことでさらに世界観が広がります。
読み聞かせ・知育・遊びまで幅広く活用できる
対象年齢も幅広く、家庭だけでなく保育園・幼稚園でも重宝される一冊。知育・遊び・コミュニケーションに役立つ万能な絵本として、ぜひ親子で手に取ってみてください。
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