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【絵本レビュー】『くだものさん』あらすじと魅力|tupera tuperaの人気作を徹底解説

目次

『くだものさん』ってどんな絵本?

作者tupera tuperaと作品の基本情報

『くだものさん』は、人気絵本作家ユニット tupera tupera(ツペラ ツペラ) が手がけた絵本です。発行は学研教育出版で、2013年に刊行されて以来、子どもから大人まで多くの読者に愛され続けています。

tupera tuperaは、布や紙を使ったコラージュのような鮮やかな作風で知られ、独特の色彩感覚とユーモラスな世界観が特徴的です。『かおノート』や『うんこしりとり』など、遊び心あふれる作品を数多く発表しており、国内外で高い評価を得ています。

『くだものさん』もまた、シンプルでありながら大胆な構図とユーモアが詰まった作品。子どもが声を出して楽しめる“しかけ絵本”として、読み聞かせにも大人気です。ちなみにこのシリーズの『やさいさん』も人気です!

シンプルなのに楽しい!作品の特徴

一見すると「くだものの絵が出てくるだけの絵本」に思えるかもしれませんが、その仕掛けと展開が子どもたちの心をつかみます。ページをめくるたびに 「くだものさん くだものさん」 というリズムが繰り返され、次に何が出てくるのかワクワク感が広がります。

また、絵がとても色鮮やかで、りんごやバナナ、ぶどうなどのくだものが、大きくはっきりと描かれているため、小さな子どもでも直感的に理解できるのが魅力。さらに“落ちてくる”という動きの表現がユーモラスで、子どもが「キャッ!」と声をあげる楽しいしかけが詰まっています。

『くだものさん』のあらすじ紹介

ページをめくるとあらわれる“くだもの”たち

気になる『くだものさん』のあらすじを見ていきましょう。

絵本の中では、木に実ったくだものが「くだものさん、くだものさん」と呼びかけられ、ページをめくると「どうぞ」と言わんばかりに落ちてくるのです。りんごやなし、もも、ぶどう、バナナなど、子どもたちに馴染み深いくだものが次々と登場します。

この 「呼びかけ → 登場 → 落ちてくる」 というシンプルな繰り返しが物語の基本構造。シンプルだからこそ、子どもが一緒に声を出したり、動きを真似したりしながら楽しめるのです。

子どもが思わず声を出したくなる展開

絵本の最後には、思わぬくだものが登場し、子どもたちを笑わせてくれるサプライズも用意されています。「あれ?これはくだものじゃないよ!」と突っ込みたくなるような結末は、tupera tuperaらしいユーモア。

こうした“意外性”があることで、読み聞かせが一層盛り上がり、子どもが「もう一回!」とリクエストするリピート率の高さにもつながっています。

『くだものさん』が子どもに人気の理由

繰り返しのリズムでことば遊びが楽しめる

「くだものさん くだものさん」というリズムは、まるで歌や掛け声のよう。まだ文字を読めない小さな子どもでも、繰り返し耳にすることで自然とフレーズを覚えてしまいます。

ことばのリズムに合わせて身体を揺らしたり、手を叩いたりと、読み聞かせに参加できるのがポイント。言葉のリズムに親しむことで、語彙力やリズム感を育む効果も期待できます。

色鮮やかなイラストが視覚的に楽しい

ページをめくると、大胆に描かれたカラフルなくだものがドン!と現れるため、視覚的なインパクトも抜群です。特に0歳〜2歳ごろの子どもは色彩に強く反応するため、鮮やかな配色の『くだものさん』は視覚発達の刺激にもつながります。

親子で一緒に遊べる参加型の読み聞かせ

絵本を読みながら「次は何が出てくるかな?」と問いかけたり、「あっ!りんごだ!」と一緒に答えたりすることで、親子のやり取りが自然に生まれます。絵本を通じて親子のコミュニケーションが広がるのも、この作品が支持される理由の一つです。

☆お家でおやつやデザートとして食べる時にも「このくだもの、絵本にも出てきたね!」と話題が広がるので食育にも繋がるのがいいですよね。

読み聞かせの工夫とおすすめの年齢

0歳から楽しめる“はじめての絵本”として

『くだものさん』は、0歳から安心して楽しめる絵本です。文字数が少なく、リズミカルに展開していくため、言葉を理解し始めた赤ちゃんでも楽しめます。

また、しかけの動きに合わせて声色を変えたり、「ポトン!」と音をつけたりすると、さらに夢中になってくれるでしょう。

2〜3歳の「ことばの成長期」にぴったり

2〜3歳になると「これは何?」と物の名前に興味を持ち始めます。くだものの名前を覚えるのにもぴったりで、繰り返し読むことで語彙の定着にもつながります。さらに「あ、ぶどうが落ちてきた!」と状況を説明する力も育まれます。

保育園・幼稚園での導入例

保育園や幼稚園でも『くだものさん』は定番絵本の一つ。読み聞かせの時間に使うと、子どもたち全員が声を揃えて「くだものさん!」と呼びかける楽しい時間になります。リズム遊びや食育活動と組み合わせると、さらに幅広い学びにつながるのも魅力です。

☆ちなみに私が1歳児クラスを担任していた時、『くだものさん』『やさいさん』は給食やおやつ時間前によく読み聞かせしていました。子ども達も大好きで、何度読んでも毎回初めて見たようなリアクションをしてくれるので、読みながらほっこりする気持ちにさせてもらっていました。(笑)

まとめ

『くだものさん』は、あらすじこそシンプルですが、繰り返しのリズムや鮮やかなイラスト、そして最後のユーモラスな展開まで、子どもを夢中にさせる工夫が詰まった絵本です。

0歳から楽しめる“はじめての絵本”としても、2〜3歳の言葉遊びのきっかけとしても最適で、親子のコミュニケーションを育む一冊といえるでしょう。

「くだものさん、くだものさん」と一緒に声を出しながら読むことで、物語以上の体験が広がります。ぜひ繰り返し読んで、お子さんと笑顔あふれる時間を過ごしてみてください。

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